【冬山の話】RECCOシムテムについて ~ビーコンとどう違うの?~

2018/11/13 14:21

日が暮れるの早くなりましたね~。

外は冬の匂いがしてきたなと感じる今日この頃。

 

ノースフェイスからもサミットシリーズが入荷して参りまして、

でも、サミットシリーズのお話はまた後程…。

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本日はコチラのお話↓

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もっと寄ってみましょう↓

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はい。【RECCO】についてです。

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RECCOとは、雪崩により雪中に埋没した人の捜索のために作られた遭難救助システムのことです。

重さは4gほどの板がウェアやブーツに縫いこまれています。

wikiさんに聞いてみましたが、極超短波という比較的指向性の高い電波を使っているようです。

その周波数は915MHz~917MHzとその倍の1834MHzが使われております。

915MHz前後で探して、反応があれば倍になって返ってくる仕組みです。

 

指向性が高いというのは方向が分かりやすいということでして、

915MHzという周波数は積雪に浸透しやすい特徴があります。

乾いた雪だと5mくらいまで届くそうです。雪中は最大10mまで届くという話。

 

RECCOが付いているウェアやブーツはあくまでも「反射器」であり、電波の発信器は専用のものが必要です。

探索側はディレクターと言い、ハーモニックレーダーを使って探索します。これは個人装備できないものです…。

 

ここがビーコンとの大きな違い。

ビーコンは基本的にパーティー全員が保持し、送受信の切り替えができるので、捜索モード(受信)にすることで送信者の位置を探ることが出来ます。

ビーコンの周波数は457kHzでこれは世界的に規格化されております。探知精度は数十メートル程とされております。

日本ではビーコンが主流でしたが、世界では700を超える地域でRECCOが採用されてきました。

日本では電波法による制限で導入が遅れていました…。

 

ナンテコッタ。

 

RECCOの最大の武器はその《精度》です。

1km先から10cm単位での捜索が可能。ビーコンとは雲泥の差です。

ヘリの捜索からピンポイントで対象を見つけることができます。

 

915MHzの指向性の高さにビックリ。

 

しかし欠点もあります。

実際、RECCOはディレクターを用意するのに時間がかかるということです。

日本では、誰でも持つことができるわけで無く、設置している場所も限られております。

ですので、連絡を受けてから現場まで早くても30分から1時間はかかってしまうことが多いのです…。

 

やはりすぐにお互いの位置を確認し合えるビーコンは必須です。

BCスキーをされる方々はビーコン・ゾンデ棒・シャベルを3種の神器としてますね。

 

複数人でパーティーを組む場合、ビーコンは持っているのを大前提として、

一応、RECCOが搭載されているかも確認しておきましょう。

 

只今、秀山荘でRECCOが搭載されているウェアは2機種。

冒頭で紹介したノースフェイスのサミットシリーズから

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商品名:APEX GTX PRO PANT 品番:NP61821 税込¥52,920

モーションキャプチャーで登攀に必要な動きを研究し、裁断パターンで再現。

下半身の運動追従性を高めることで、着用感を向上させています。

 

そしてパタゴニアから、こちらのジャケット↓

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メンズのGalvanized JKT 品番:83146 ¥52,920 (ノースと値段一緒!書いてて気づきました)

まるでソフトシェルのような着心地!でもハードシェルなのです。

こんなに伸びたら、氷柱登攀も快適でしょうに。

もちろん、冬の縦走登山でも活躍するでしょう!

ポケットもハーネスに干渉しないし、無駄がなく本当にシンプルな一着。

脇のファスナーもやわらかくてごわつかないし。

是非、この冬にオススメしたいジャケットです。

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背中の上部真ん中に【RECCO】の文字。 ↑見えますかね?

 

とは言え、RECCOシステムはなかなか日本で普及している感じがしないのが現状です。

RECCOのリフレクターは登山者にとってみれば軽く、小さいので全く邪魔にならず身に付けていられるのですが、

やはりディレクター(探索側)が広まらないと意味をなさない。

何で広まらないかというと、この探索機を使うのには特別な資格が必要なのです。

上記しましたが、「誰でも持つことができるわけでは無い」のです…。

 

【陸上特殊無線技士3級】以上の取得。

 

この資格がないと扱うことができません。

こりゃ確かに広まらなそうですね。試験を受ければ80%くらいの人が合格しているようですが…。

欧米諸国はアマチュア無線で扱える周波数なので、使用者の数に大きな差があるのでしょう。

このあたりの問題点(?)は次第に解決されていくことを願うばかりです。

 

冬山登山におけるリスクは変わることはありません。

ただひたすら、安全に対する意識、技術、道具の操作性・快適性の向上を図るのみです。

 

これはもはや登山全般に言えること。

 

楽しむための準備。

 

秀山荘のブログ内で「準備が大事」と何回も言ってますが、

こうして書き続ける以上ずっと言いますよ。

 

頂上を踏むことより無事に下山することが大事。

 

安全に登山するための道具・情報・システム・アプリ。

色々な「モノ」が開発されています。

それを活かせるかどうか。

またここで、少しお話しできればと思います。

 

…せっかくなのでホントはCOCOHELIの話もしたかったけど、

長くなるので、また改めます…。

 

それではまた(^^)/

 

-MN-

 

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