【沢登り】北秋川水系シンナソーに行ってきました。
2018/5/29 19:21
もう5月も終わりですが、前回2月にお届けしたっきり沢の話をしてなかったので、
久しぶりのお届けでございます。
*2月のお話はコチラ⇒【沢登り】多摩川水系シダクラ沢~冬季編~
さて、今回も初心者向けルートとして有名な沢で御座います。
その名も『シンナソー』
何で『~沢』じゃないのか?
この沢の名に由来はあるのか?
その答えは…
…
…
謎に包まれたままのようです。
この時代にネットを駆使しても出てこないその答え!
地元の人に少し聞いたのですが、そもそも『シンナソー』という名すら知らない様子でした。
最寄駅は武蔵五日市、そこからバスで約50分、【藤倉】で下車。ここが終点です。
この終点に現在地を載せた周辺地図の大きな看板があったのですが、
月夜見沢とかはあるのですが、シンナソーは載っておらず…。
バスを降りてから少し辺りをウロウロ…
バス停にトイレ有り。←これ助かる。
少し戻ったところに自動販売機有り。←飲み物買い忘れた方はコチラで。
コンビニは無しです。
まずは遡行図にもある【廃屋】を探します。
バス停から少し戻ったところ、自動販売機のあるほうとは逆方向に少し進むとありました。
THE・廃屋
廃屋脇から川へ下りられます。
ここはまだ北秋川。春の沢の景観はステキですね♪
ここで着替えて荷造りをし直します。
ちなみにここはヤマメの禁漁区のようです。
魚が泳いでいるのは見えますが、釣り人はいません。
それでは沢登り開始。
気持ちよくバシャバシャと歩きます。
すぐにシンナソーとの合流地点が出てきます。
始まってすぐに小さな滝が続いて気持ちが良いです。
少し大きな滝が出てきました…。
これが最初の難関(?)3段10mの滝です。
情報によると、中段の処理が少し難しいようです。
…
…
確かに!中段は滝に向って右に足の置き場が無い!
少し左手を登りつつ右足の掛かるところまで上がります。
右がしっかり極まれば、後はほいほいで御座います。
写真で見ると何てこと無さそうですが…これが滝マジックですね。
ここが終わると一旦水が無くなり少し休憩が取れそうな感じになります。
カエルさんがいました。
「わかったから早く行きな!」と言わんばかりのこの表情。
萌え。
その後もこういった黒光りした滝がコンスタントに現れ、情報通りあまり飽きること無く歩けます。
しかし、黒くぬめった滝は忍者では歯が立たないところもしばしば…。
遡行図では直登もできると書いてあっても、巻けそうなら巻きましょう。
シンナソーは決して川幅のある沢では無いので、こんな感じにぎゅっと狭くなるところもでます。
当然、蜘蛛の巣が多いです。がっちり道を塞いできます。
その他、羽虫沢山。
今回は何匹の蜘蛛に「お家壊してゴメンねー」といって歩いたことでしょう。
ここは終盤の難関(?)3段15mの滝です。
写真は2段目から撮ったものですが、これが出て来た瞬間は目を疑いました。
「思ってたんと違う」
素直な感想が口からこぼれ、遡行図を確認。
『上段がハング気味だが、水流を這い上がる』との記述。
巻き道ないの???
この滝の写真はネット等で見ていたのですが、これは滝マジックにまたやられました。
大丈夫かな?と少し自信なさ気に水流に足をねじ込む。
クラック状になっている滝なので思ったよりも足が極まる!
そして手のホールドは左右にしっかりあるので、バランスが崩れることなくジリジリと登っていけました。
これは上から撮ったところ↓
しかし、正面から撮っても上から撮っても高度感が伝わらない(笑)
上から誰かロープ出してくれないかなと思うも、今回も1人の沢登り。
ただひたすら落ちないように登るだけ。
皆さんもソロ沢は必要以上に気をつけて下さい。
滑落(転倒)→捻挫→遭難になり兼ねないです。
ガイドの森先生も「1人で沢で怪我をしたら登ることも出来ない、降りることも出来ない、平日なら人と会わないことも良くある」
と言っていました。
さて、3段15mを越えたら後は難しいところはありません。
小さな滝をほいほい越えていきます。
非常に軽快です。
それで…今どの辺かな?そろそろ分岐が出て終わるかな~と地形図を確認…
…?
地図?
あれ?
無い?
えっ?落とした?
うわ!ヤバイ!
遡行図も地形図も全損!?
このまま沢を詰めていっても出たところの確認が出来ないんじゃ帰れない…
さっきの3段15mを越えたときはあったし、水量も多くないからきっとまだ見つかるはず!
と、登ってきた沢を下れるところまで下ろうと、まさかの下り開始。
何度か倒木をくぐったり、跨いだりしたときにサコッシュからぽとっと落ちてしまったのではと推測し、そんな歩き方をしたところを捜索。
…出てこないな。
…この辺でも無いのか。
と、ぶつぶつ言いながら下り続けたところ、
ありました。推測通り大きな倒木を超えたところでした。
ヨカタ。非常にヨカタ。
再び登り返します。
30分はロスしましたね。
地図ロスに気づいたところからすぐに水量が減ってきました。
そろそろ終わりです。
ハイ、分かりにくいですが、ここが二又。
ここから向って左へ詰めていきます。
遡行図では『緩傾斜』と書いてあったのですが、結構きつい!
もしかしてもう少し手前で詰めれば、楽だったのでは?
と思いながら尾根にでて更に詰めます。
…ようやく開けました!やっと登山道出た~~~~と、辺りを見渡すと人が1人。
まあ登山道だから人もいるだろう…と思って近づいていくと、どうやら山岳パトロールなのか調査なのか?
一般登山者では無いおじさんと遭遇。
おじさん 「どっちに下りるんだい?」
MN 「数馬のほうへ行きます。」
おじさん 「じゃあこの下の登山道に出たらいいよ」
MN 「ん?ここ登山道じゃ無いんですか?」
おじさん 「違う違う、ここはこの尾根で一番高いところ。登山道はこの下。」(右の写真の左手方面)
MN 「そうなんですか!(全く予定していなかった)」
完全に登山道に出るつもりだったのに、その上を歩いてしまっていたと言う…
この後、おじさんにお礼を言い言われた通り下の方へ歩き出します。
それでも傾斜がきつく、なかなか下りられそうなところが出てきません…
今居るところから少し尾根に沿って下り、下れそうなところを探します。
おっ?ここ少し緩いんじゃないの?
するする~と下りて行き、下の方が少し拓けているのが分かります。
あれが登山道かな??
もう少し下りてみよう…
…ん?これ登山道じゃないな!
知らん沢だ。
はぁ。しくじった…一旦元に戻ろう。
『おじさーん!知らん沢に出たよー!』
『聞こえますかー!ここどこですかー!』
って聞こえるわけも無く、ジリジリと登り返します。
元いた尾根に戻り、そこからおじさんと会ったところまで戻ってみます。
無駄な体力の消耗(-.-;)
さっきのおじさん発見!
おじさん 「あれ?あんた下りてったんじゃないの~?」
MN 「いや~登山道にぶつからなくて分からない沢に出ちゃいまして…」
おじさん 「沢?そりゃ北に進みすぎだ~このすぐ下に下りなきゃ。」
「下りにくそうだったら、あっちに歩いたらいいよ~(反対の尾根沿いを指差す)」
「少し歩くけど間違いなく登山道にぶつかるから」
MN 「わかりました~そうします。ありがとう御座います~」
と、言われたとおり反対方向へ歩き出し無事に登山道に出ました。
自分が思っていなかったところにでると、本当に現在地把握が大変…。
多分この辺!が違っていると何が正しいか1つずつ整理してから動かないと疲れるだけです。
気をつけましょう!(←あんたがね!)
登山道に出たらこっちのもんです。
誰も来ないようなので一気に着替えます。
靴はこれです。
そう!ここから下山はトレランスタイルです。
荷物はクライムゾーンの40Lですが、しっかり締めて身体にびたっと背負えば揺れは気になりません。
この軽快な下り!私はもはや鹿でしょう!
出た。サル石。
サルの手形があるようですが、お風呂入りたいから先を急ぎます。
知らん沢に出たせいで1時間くらいロスしましたし。
一気に浅間尾根を下ります。
数馬の温泉センターにいくつもりでしたが、予定変更し、浅間坂という宿を目指します。
ハイ。到着。
トレラン早い。もう少し下山を堪能したかったですが仕方ないですね。
ここも浅間の湯という日帰りでお風呂に入れる施設となっております。
温泉ではありませんが、山の湧き水を沸かしているそうです。
貸切状態だったので、写真撮ってみました。
檜作りのお風呂で大きな窓から山を眺めながら湯に浸かります。
沢登りの後のお風呂はまた格別!
道を間違えて汗だくに加え、沢臭もあり、もう全てを洗い流します。
お風呂から上がるとお茶のサービスにタケノコの煮物を出してくれました。
そして風呂上りといったらコレ!
そうです。ビール様です。
そして蕗の油炒めを添えてくれました。
なので、タケノコと蕗をツマミにしてバスの時間を待ちます。
バス停までは浅間坂から歩いて10分くらいなので、様子見て出発。
帰りはこいつを履いて完全にOFFスタイル。
サンダルってステキ。ゼロシューズユーザーの私。
このトレランシューズ+サンダルを持っていくスタイルはそんなに重量増にならないのでオススメ。
この時期の日曜は増発便も出ているので、問題なく乗れて五日市へ。
電車の時間がせまっていたのでバタバタっと乗って家路へ。
お疲れ様でした。
5月の沢は気持ちがいいですね。
滑落と道迷いのリスクだけは付きまといますが、
深く山を堪能できるのが沢登りの魅力ですね。
次はトレランかな~下りが物足り無かったもんで(笑)
長くなりましたが、それではまた!
-MN-
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