【沢登り】多摩川水系シダクラ沢~冬季編~
2018/2/13 20:38
2月も中旬に差し掛かり、そろそろお休みしていた沢登りを始める方もいらしゃるかと…。
そんな今日この頃。
奥多摩でも初心者向けとして有名なシダクラ沢の様子を見に行ってきました。
奥多摩駅からバスで15分程。
「惣岳」にて下車。
民家の間を抜けていくと出てくる「むかし道のトイレ」。
しかし凍結の為、【使用禁止】に。
マジか…ここで着替えようと思ってたのに。
残念。
そのまま道沿いを歩いていきます。
この辺りの歴史が書いてある看板がいくつかあります。
そして出てきた有名なつり橋。
左の注意書きに注目。
「3人以上で渡るな」と…。
今日は1人なのでなんの躊躇も無く通過。
そして対岸には「5人以上で渡るな」の看板が朽ち気味に横たわっていました。
写真もそうですが、「3人」のところに上から貼ったような後が。
どうやら以前は「5人」だったのが「3人」に上書きされたのでしょう。
このまま次は「2人」…そして「1人」…最後には「0」とな…らないことを祈るばかりです。
橋を渡ればすぐに入渓できるのですが、少しだけ歩いて着替えられそうなところを探します。
出て来た分岐を左に入り少し開けたところで。
と、まあこんな雪の上でお着替えタイムです。
沢靴はクライムゾーンの忍者。
ソックスは1.5mmのネオプレーンのタビ。
パンツというか今回はサーフィン用の3mmシーガルを持参。
まさかシーガルが沢でも役に立ってくれるとは…。
以前も10月くらいの沢で使いましたね。水量が多くて寒そうだったので。
フルスーツは温かいですが、沢が終わると暑そうだったのでやめました。
いざ、入渓。
ここの気温は手元も温度計で4℃。
水温も同じく4℃。天気が良くて良かった。
ここから遡上するにつれて気温も水温も下がっていきます。
入渓後5分。
すでに足の感覚がありません。
水中→冷たい→上がる→雪→冷たい→我慢。
の繰り返しで登っていきます。
小さい滝(?)をいくつか越えると。
取水口。
雪上を非防水の靴で歩く時のポイントは
「長い休憩をとらない」ですね。
足は常に動かしていないと凍りつきそうです。
実はこう見えて出てくる滝はみんな端が凍っています。
見た目はきれいでテンションが少し上がりますが、
歩けるところが限られてきます。
下流は雪が少なく凍っている箇所も少ないので、歩きやすいです。
上までいけば水量が減るので、基本的に雪の上を歩きますが、
中盤くらいが水量を多く、氷も多いので難易度が高いです。
高巻くにしても雪の斜面はリスクが高い…。
こんな雪の上の忍者を見たこと無いです…。
雪を被り、水に入りを繰り返した結果、
紐は完全凍結。
ここは割と目印にされている双子の滝。2条の滝。
まあ凍ってますね…真ん中を攻めるのはまた今度で。
こんな風に氷と苔に覆われたルートを歩いていきます。
苔を回避しようと思って足を付いたらうっすら氷が付いていて見事に転ぶ…。
しかも肩を痛める始末…。
ここはシダクラ沢の中でも高度のある滝です。
取り付きが凍結しているので、写真左上にある氷に右手でピッケルを刺してバランスをとりながら、
凍っていないところに足を置き、左手は雪をどけて掴めそうな岩を探します。
クローブがネオプレーンの厚手なので、なるべくしっかり掴めるところが必要です。
右の写真は上に上がったところ。
持ってきて良かったピッケル…最初は大袈裟かなと思ったのですが、
流石に今年は凍結箇所が多く、この後ももう一度ピッケルを使いながら滝を越えました。
小さな滝を巻きながら進みます。
少し雪が深くなってきました…足冷たい…痛い。
ここも有名な大岩。
ここでの気温は1℃。
水温は2℃でした。
少し休憩をしました。
が、足がしびれてくるので先を急ぎます。
その後もこんな滝を何箇所が越えたあたりで、
だいぶ雪も深くなってきました。そりゃ雪も溜まりますよね。
膝くらいまで踏み抜くこともしばしば。
右の写真ですが、こんな感じに雪が被っているところは雪の下が氷の可能性が高いので基本的に踏みません。
少し川から離れて歩きます。
そろそろ出て、詰めにかかろうと思っていたところ…
こんな二又が。
そういえば二又を目印に右を詰めた方が奥多摩湖への下山が近いという情報を得ていたので、
ここを右に詰めようと決めました。
(本当はもう少し先にも二又があったのかな…と後で考えるほどきついルートのスタートです。)
ここの右又はほぼ枯れていたので、ガレ場を上がっていきます。
…なんか傾斜きつくないか?
…雪の性?
…地面が硬くてグリップ利きませんけど?ルート間違えたかな?
…振り返ってみても
…これピッケルさんが利かなかったら下まで滑り落ちるやつだな…。
ピッケルから見て左の尾根に上がり更に詰めます。
ここから1時間半、ほぼ四つん這いでピッケルを極めながら進むことに。
やっと立てたと思ったら体力の消耗の激しさにびっくり。
たまにセルフをとって休憩→足が痺れて動き出す→雪に足を取られて転びかける→ピッケルさんを根っこがありそうなところへ極める。
詰めるのが大変だとは聞いてましたが、冬の大変さは別次元でしたね。
(だから詰めに入るのが早すぎたんだってば)
何とか登山道に到着!
方向と距離的にはほぼ目的通りと言って良いでしょう。
下山を開始しますが、しっかり凍結しているので軽アイゼンします。
グリベルのスパイダー。
装着するとこんな感じです。(やけに汚れてないのは、去年買って使わずに済んでしまっていたからです。)
スタスタとサス沢山を目指します。
着きました。ここは奥多摩湖の展望がいいですね。
ここから急な傾斜を下ります。一気に標高が落とせるので急傾斜は歓迎です。
所々、ロープを張ってくれているところがあります。
先程の登山道がら1時間もかからず、広場まで下りられました。
端っこで着替えさせて頂きます。
シーガルじゃないにしてもネオプレーンのパンツは必須ですね!
寒くなかったけど、つま先は痛い…。
ソックスもクライムゾーンのシームレスソックスのほうが良いかと…
流石に1.5mmは薄かったですね。
それにしても風が強い!まともに立ってられないので、靴を履き替えてバス停まで。
そして、水と緑のふれあい館にて暖をとります。
少しバスを待ちます。
お茶を買って、中を見学してました。
沢では火を出す時間を取りたく無かったので、温かい飲み物が沁みます。
サーモスにお湯を持ってきておけばちょくちょく温かい飲み物あったのに…。
次回(?)は必ず!
バスに乗って、駅に着くとナント次がホリデー快速!
これは早く帰れる!
いつもならお風呂タイムですが、ここは帰宅を選択。
乗り換え駅でラーメンを一杯食べて家路につきました。
2018年の沢登りスタートを今月検討している方は、
ピッケルとアイゼンをお忘れなく…というか詰めが長くないところを選びましょう。
今年もクライムゾーンの沢用品を宜しくお願いします(^^)/
-MN-
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